「悠真に会いに来たのよね?」


「えっと…」


ここに来た本来の目的を思いだし、体がぴしっと固まる。


するとおばさんにふわっと抱きしめられた。


「もぉっ、悠真ばっかりじゃなくて私にもたまには会いに来てちょうだい!」


「ふふっ、もちろんだよ」


おばさんのふわりと漂う香りに鼻をすん、といわせながらそっと目を閉じた。


よし……ここまで来たんだもん。


言いたいこと、全部こぼさず伝えよう。


「ゆっくりしていっていいからね」


おばさんの言葉と笑顔に背中を押され、あたしは二階へ続く階段をのぼった。