あたし以外いない部屋は静かで、窓の外からはセミが忙しなく鳴いているのが聞こえる。


寂しさを紛らせるために家族のいるリビングに向かったのに…


そこでも結局不のオーラを放ってしまい、部屋に戻って来る始末。


楽しいことがたくさんあるはずの高校二年生の夏休み。


その真っ最中なのにもかかわらず、あたしがこんなにも暗い理由。


それは……



「なんでこんなにもなにもないの~っ!?」



この一言に尽きるのです。