「ちょ、…どこ行くのっ」


手を握ったまま、声をかけても止まってくれない悠真。


疲れてきたあたしは声を出すことを諦めて、大人しく悠真の後ろをついていった。



「……わっ、」


「…ってぇ」


「ご、ごめん」


いきなり止まった悠真の背中にまたぶつかってしまい、思わず謝る。


でも、悠真があたしにこたえてくれることはなかった。


静かな空気に耐えられなくなったあたしは、特に話題がないにも関わらず、早口に捲し立てた。


「ちょっと、あたし引きずられてたんだけどっ!結構疲れたんだからー…って、ここって小さいときからよく来る公園だよね?なんでいきなり…」






「話きいてやるよ」





「え、」





振り返った悠真の目はすごくまっすぐで、強い光があって。


それは、さっきあたしが聞いた言葉が幻聴じゃないことを物語っていた。


でも、あたしにはまぶしすぎた。だから視線を外して無理矢理笑顔をつくる。



これ以上、詮索しないでって示したつもり。


弱い自分を見せたくないから。