【だいじなお話があるの!!!下駄箱のところに急いで来てー!(˚ ˃̣̣̥ω˂̣̣̥ )】
さっきの言い方ちょっと冷たかったかな。
でも、泣き顔の顔文字まで付けてくるもんだから、猛ダッシュで来たというのに。
来てみれば鈴はのんびりと壁によりかかってるし、困ってる風に見えないし。
いつもは鈴に激甘なあたしだけど、今日は事情が違う。
悠真を待たせてしまってるかも…
そう思うと、だんだんイライラしてきた。
「用事がないんなら、呼び出したりしないで?」
早く悠真に会いたい…
その思いが言葉を刺々しくさせた。
「お姉ちゃん、ピリピリしてる。怖い顔だよー?」
「もうっ!用がないなら行くよ!?」
あ、と気づいた時にはもう遅かった。
鈴の大きな瞳はさらに見開かれ、みるみるうちに潤んでいく。
小さい頃から、鈴は人に大きな声で怒られるのが苦手だった。
怒られれば、すぐに泣いてしまう。
だから、いつも大きな声は出さないよう、気をつけてきた。
でも、悠真のことで頭がいっぱいいっぱいだったから、そのことをつい、忘れちゃったんだ…