「あっ、もう大丈夫ありがと……白坂?」
ようやく泣き止んで落ち着いた私。
白坂から離れようと動くものの、白坂の腕に力が入っててなかなか離れなれない。
「どうしてアイツなんだよ……」
「えっ? それってどういうこと?」
「あっ……何でもない。わりぃな」
「ううん大丈夫、ありがとう」
「……っいや、ぜ、全然平気だから」
セリフかみかみだね。
どうしたんだろう?
気になったけど、口にはしなかった。
「そっか、ありがとね。本当に助かった」
「それなら良かった。じゃ、また夜ご飯で」
「うん、じゃあね」
白坂と別れて、私は部屋に向かった。