「じゃあ、あとはお二人でイチャイチャしといで! 邪魔者は退散! ほら、行くよ!」
千里は白坂と俊ちゃんを引っ張っていなくなった。
「……音羽」
「私、行ってくるね!!」
和樹と離れたくない衝動を抑えて、精一杯笑った。
「音羽、迎え、いつか行くからな。
待ってろよ!」
そう言いながら、和樹は私に箱を差し出した。
「これ……」
淡い緑色の大きなクローバーのピン留めだった。
私は早速それを前髪につけた。
「ありがと! 大好き!」
「ここ、結構いるから大声でいうな……」
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