そのまま、私の出番が来た。



ど、どうしよう……!



このままじゃ、弾けないよー……。




がちがちになりながら、椅子から立ち、
歩き出した。




歩いている時、ふと観客席の方を見ると
和樹たちを見つけた。




和樹はそのことに気づいて、口を動かした。




ん?



私はスピードを落として和樹の口を見た。