翌日になり、和樹の家に訪れた。
この後の不幸を知らずにインターホンを押す。
「はい……ってまただ。
えっと、泉さん、だっけ?」
「はい! 和樹くんはいらしてますか?」
「多分いる」
「へっ? 多分?」
「お願いがあるんだけど」
「はい、なんでしょう……?」
「私、アイツの顔見たくないから。
今度アイツのことで呼び出すなら勝手に入っていいから」
えっ、何いきなり。
なんでそんなこと言えちゃうの?
「どうして、どうして……
そんなこと言えちゃうんですか!
本当に和樹のお母さんなんですか!?」
「お母さんじゃないわ」
「えっ……? じゃあ、和樹のお姉さん?」
「そうじゃない。私の子供じゃない」
「う、嘘はやめてくださいよっ!
心臓に悪いじゃないですか!」
和樹のお母さんは何を言ってるの?
「私が嘘つくとでも?」
「えっ、じゃあ……本当なんですか?
それじゃあ、本当のご両親は?」