「音羽」
和樹が私を呼びかけ、リフティングをやめる。とはいえ、まだ出来てないが。
「ボールをできるだけ真上に上げる。
あと、ボール高く上げすぎだし、ボールの真ん中に当たってないから当てるように」
和樹からのアドバイス。
「わかった。やってみる!」
今度はそれを改善するために何をすればいいのか分からなくなってきた。
運動音痴なのはわかってたけど、まさかここまでとは思わなかった。
「わりっ、ちょっとコンビニ行くわ」
「えぇ!!」
まだ出来てないよっ!!
……もしかして呆れちゃった?
私が要領悪いから嫌だったのかな。
「ふんっ、もういいもん! 和樹が戻るまで絶対に出来るようになってやる!」
思っているのとは裏腹に違う言葉が出てくる。
ああ、もう!!
なんで素直になれないのかな!?
和樹はガチでコンビニ行ったし。
……しょうがないから練習するか。