「……っ、ひっく……うぅ……」
大丈夫だよ、楓。
私が和樹を支えるから。
そうじゃなきゃ、約束した意味がないじゃない。
夢だってまだ叶えてないんだから。
私も楓が大好きだよ……っ!
私はアイツの家まで一目散に走り出した。
「そういえば、和樹の家に入ったことがなかったな……」
和樹の家について、私はそういえばとつぶやいた。
多分家だよね……いるかな?
とりあえず、インターホンを押して応答をまつ。
「はい」
「あの、泉と申しますが、和樹くんはいらっしゃいますか?」
出てくれた声は大人っぽい品のある女の声だった。
母親だと思った私は緊張気味に口にする。
「和樹は部屋で寝てるわ。なんか用でも?」
おいおい。
もう昼だぞ! 起きてろよ!