和樹のことせっかく忘れられたのに。
でも、お母さんと和樹に非はないからよしとするか。
「そうだね。今度伝えるよ」
私の番がそろそろ来る。
行かなきゃ。
「じゃあ、行ってきます」
「音羽に何が起きてもお母さんは音羽の味方だから! どんどん楽しんで!」
「うん! 優勝するから!!」
世界規模だけど、お母さんの応援だったらなんとなくそんな気がした。
いつもは緊張でガチガチだけど、今回は自然となくなった。
『次は泉 音羽さんの演奏です』
英語で放送され、私はピアノの方へ歩き出した。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…