夏休みが明けて、また学校が始まる。
朝練で朝早くから家を出て、学校に向かう。
いつもそん時には音羽が家の前にいるはずだけど、今日はいなかった。
不思議に思いつつも、俺は音羽にメールを送ってから学校に行った。
キツい朝練も終え、ケータイを見ても返信なし。
さらには、送信出来ませんでしたって表示されていた。
電話をかけてても、圏外でもないのにかけられなかった。
「おはよー、和樹くん!」
「お、おー……おはよー楓」
彼女の楓が笑顔で挨拶してくる。
ヤベッ、可愛い……。
平常心だ!って思っててもなかなか出来ないのだ。だらしねー……。
俺は入学式の時に楓に一目惚れした。