和樹がタッパーの蓋を閉じようとした時、
「あれ? 和樹?……って泉もいんのか?」
「あっ白坂、お疲れ様、シュート見てたよ」
白坂が話しかけてくれた。
「翔じゃねーか! 翔も食べたら? 音羽手作りのハチミツレモン!!」
「いいのか? さすがに悪いからいいよ」
ほんとっ爽やかだなぁ……。
断り方まで誰も苛立たないもん。
「白坂食べてもいいよ! お疲れ様の差し入れで食べてもらえると嬉しい!」
「じゃ、お言葉に甘えて。いただきます」
礼儀正しく手を添えながらハチミツレモンを食べる白坂。
女子の私も見習わなければならない存在だよ。
「うまい! ありがとな泉!」
「いえいえ~」
白坂も喜んでくれて良かった。