7月初旬。毎年毎年猛暑だなんだと騒いでいるがこの日は珍しく過ごしやすい夏の夜だった。


『コウ!』

改札を抜けると時間は待ち合わせの19:00ぴったりで、いつもの顔ぶれが揃っていてそのうちの1人が俺の姿を見つけるなり声をかけてきた。

『よお。』

手を挙げて返し3人の元に足を進める。

瀬野 空也(セノ クウヤ)、森田 純(モリタ ジュン)、桐嶋 元(キリシマ ハジメ)、俺、二宮 康介(ニノミヤ コウスケ)の4人は中学からの馴染みだ。

4人とも高校も一緒で月に何回か4人だけで遊んでいる。