真叶side

そんなに大きな声を出さなくてもちゃんと分かってるよ、真盛

昔から何でも俺の後を追ってくる奴だった。ポジションが違ったから抜かされる心配なんて無かったのに

“真盛に抜かされるかもしれない”

と思ってしまった。

親は警察沙汰になった問題の親
だから、真盛の事は俺が面倒見ていた
何時も一緒にいた


追い付かれたくない


俺の事を追い越せ


抜かせれるものなら抜かして見ろ


何時までも俺の背中を見てるな


お前の存在を自分で証明してみろ


俺にとってお前は唯一無二の存在だ
昔は隣に並んでいた。
だけど、お前が力をつけて来たのが分かった頃から前を走り始めた
お前の憧れであり続ける為に・・・・・・

だけど、本当は最初から気づいていた
俺の気持に矛盾がある事ぐらい

“追い付かれたくないけど追い越して欲しい。憧れであり続ける為にはお前に抜かされる訳には行かない。それでも、この学校の為には俺を追い越せ、真盛!”


まなと「ナイスレシーブ、真盛」大声


真叶side終わり