真盛side

「ふぅー」

落ち着け、きっと大丈夫
自分のプレイをすればいい
兄貴に・・・・・・!


大紀くん。前に“お前はなんでここの学校に来たんだ?”って言ってたよね
本当はちゃんとした理由があるんだよ。

確かに、親は警察沙汰になって家に居たくなかったのもあるけど・・・・・・
何よりも兄貴と同じ高校(ばしょ)じゃなきゃダメだと思ったから


あの人の背中に追い付きたい


あの人に認めてもらいたい


そうじゃなきゃ俺の存在は証明されない


ようやく隣で肩を並べられるのに


まだ・・・・・・負けたくない



兄貴とポジションが違うから抜かすとかそういう感じのは出来ないけど


“俺の存在を証明する為に兄貴(あなた)に認めてもらいたい!!”


俺にとってのヒーローは何時もそばにいた。だけど、幼い時は隣で並んでくれていた兄貴もいつしか前を走っていった。
今じゃもう、振り返る事すらしてもらえない。追い付きたくてずっと走り続けた

だけど、本当は最初から気づいていた

“もしも兄貴(あなた)を追えなくなったら?  認められてしまったら?  俺は誰を追って行けばいいのか・・・・・・”

まもる「さーっこーい」大声


真盛side終わり