ゆっくり行きながら渚のことを考えたかったからだ。

はぁ…どうしたんだろう。

私、何かしたのかな…

そんなことを考えているとあっという間に学校についてしまった。

しばらくするとクラスメイトも次々にやってきて朝の会が始まった。

「じゃあ、出席とるぞー!」

はぁ…渚、大丈夫かな…

「風間ー!」

「はい。」

「如月ー!」

「あ、はい。」

「久世………………………」

帰りに渚ん家、よってみるか。

「理瀬ー!あ、そうだ。皆、言い忘れてたんだかな、理瀬は今日…転校することになった。結構前から決まってたんだがな、言い忘れてて悪かったな…」

えっ………………………??

「じゃあ、次……」

転校…………なんで………

様子がおかしかったのってこのこと…??

すべての音が遠のいていった…

でも………

ダメだ………行かなきゃ!!!!!!!!

私は勢いよく席を立ち上がった。

「先生!私…すいません!」

「あ、おい!如月!?」

先生の声を聴く前に私は教室を飛び出した。

渚……

なんで…なんで言ってくれなかったの…

私はただ…ガムシャラに走った。

ただひたすら前だけを見て。

速く、速く行かなきゃ……

大好きな彼のもとへ…