しばらく2人の会話を聞いていた。

しかし…彼女の顔はもう…限界を示していた。

「い、いやぁだぁぁぁぁぁ………」

そしてとうとう………君は泣き崩れた。

大粒の涙をこぼして。

俺はとっさに皮膚が破れるんじゃないかと思うくらい、拳を強く握った。

でも、情けない俺はそこでそっと見守ってることしかできなかった。

しかし、君は女性から封筒を受け取った。

そして、その封筒を渡した女性は俺に気づかず、いってしまった。

残った君は手紙を読み始めだ。

読み始めた途端、君は苦しそうな顔を浮かべた。

そしてしばらくすると…どんどん涙がたまり、ついにはその封筒に上にこぼれ落ちていった……。

でも、俺はまだそこにたたずむことしか出来なかった。

なんて情けないんだろう。

頭の中ではわかっていても、体がその場から動けなかった。

『動け』

心の中で何度も叫んだ。

でも、体は思うようにいかなかった。