「無事に話せてよかったね。そして、デートも」
「へへ、楽しかったよ」
土日が明けて月曜日の学校。私は一華ちゃんからの言葉に笑顔を返す。彼女には、デートの日に藤山との事情を伝えていたのだ。
「何て言ったらいいか分からないけど、まりりんは圭吾くんが好きだけど、今は藤山の彼女ってわけ?」
「今すぐ圭吾くんに告白しても100%フラれるからね!それに、藤山にも都合がいいみたいだよ」
「そ?まぁ誤解が解けただけでもよかったね。よく頑張ったよ、まりりん」
一華ちゃん……。
「はい、泣くのはやめて。誰のために今時間を作ってると思ってるのかな?」
「はい、私のためです、一華様」
そうでした。今私達は図書室で勉強中なのです。理由は一つ、頭の悪い私はテスト一週間前ということを忘れていたのです。
「一華ちゃんが一緒で本当助かる!」
「はいはい。お礼はドデカアイスで」
そう言いながら、参考書を開く一華ちゃん。私も彼女を見習って一華ちゃんの分かりやすいノートを開く。