「お母さん!私の笑顔どう!?」
「え、普通」
「お父さん!私どう!?魅力があるように見える?」
「三つ編みして学校に行くのか?」
「ちっがーう!これはパーマ風に見せるため!って私が求めてる答えはちがーう」
天木家の朝。
というより、今日だけいつもと違う天木家の朝。
私は両親に必死になって、自分の全身についてを尋ねていた。
「なんでそんなに必死になってるの?ほら、ご飯食べなさい」
お母さんがご飯をよそってテーブルに並べる。
「必死になるよ。今日は私の人生が変わる日だもん」
「まだ高校生のくせにそんなこと言って」
「じゃあお父さんは、お母さんのことを必死になって手に入れてないの?掌でお母さんを弄んでたんじゃないの?」
「そうだったの?お父さん」
「ちっ、違っ、こら!茉利、変なことを言うな」
慌てるお父さんからフンッと顔をそらしてご飯を食べ始めた私。
「それで何があるんだ?」
それでもしつこく聞いてくるお父さん。