4月、桜が咲き乱れ、ぽかぽかとした春らしい天気。


「おかあさん!入学式、ちゃんと来てね!!!」


「わかってるわよ!鈴音ももう高校生なのね…。お母さんの子どもに生まれてきてくれてありがとう、お母さん、鈴音の晴れ姿が見れて幸せよ!」


目を少しうるうるさせながら、早く行きなさい!と、背中を押し玄関から追い出した。


「友達できるといいな〜!」



紺のブレザーに赤色のリボン、膝より少し上まであるチェックのスカート。
これから通うことになる皆川学園(みなかわがくえん)。


「スカート、少し長いなあ〜、学校になれたら短くしようっと♪」


少し余裕の有りすぎる新品のブレザーの裾をぎゅっと握りしめ学校に向かった。