おしゃれなイタリアンで食事する事になった
私達。
ここに来るのは3度目。
「桜は就活とかどうする予定?」
パスタを上手に口に運んでいる。
いつ見ても綺麗な食べ方だなと見とれていた私に姫川さんは質問してきた。
「一応希望はあるけど選ぶ余裕があるかどうか」
大学3年になり周りの会話は専らこの話だ。
「希望?何系?」
「出版関係がいいなって」
「そっか桜は文学部だもんな」
「それもありますけど、まだ範囲は狭くしたくないんで色々考えてみます。」
「警察には興味ない?」
ニヤリと笑って姫川さんが言う。
「向いてないと思います」
「そんなこと無いと思うけど」
血筋だからとでも言いたいのかな。
「初めて会った日にさ、桜に早川桜さん?って聞いたら、答えなかっただろ?
あの時、警戒心強いなって思った。そういうの大事だよ警察官には」
そういえば、そんな事あったな。
はいとも、いいえとも答えなかった私は警戒心の塊だったのは間違いじゃない。
「だからって姫川さんの同僚にはなれませんよ」
「え?なんで?嫌なの?」
ニコニコと笑う姫川さんは、この会話を楽しんでる。
「俺と同僚って桜なかなか志し高いな」
そうだった姫川さんは警視庁の中でも相当な
エリートだった…