この本の主人公の女の子が図書館である男の子に初恋をする。その男の子に似てた…
顔が似てるんじゃなくて雰囲気とか…しかも最初のセリフ、全く同じだった。
本の世界でそれも全く同じシチュエーションで…
この本のような恋になるのかな?
「あのー、すいません。そこ、のいてもらえますか?」
「あっ、すいません!」
私は、すぐそばにある椅子に座った。
「あっ」
私の斜め前の席にさっきの男の子がいた。
その人は、私のとこにむかってきて
「隣すわってもいいかな?」
と、聞いてきた。
「あっ、どうぞ…」
私は、とても緊張していた。だって、大好きだった本の男の子に似ていたし、なにより、あまり現実の男の子と話したことなかたっから。
「俺は、神谷けんっていうんだ。よろしく!君は?」
「わ、私!?」
「うん、言いたくないならあだ名でも大丈夫だよ」
「ううん。そうじゃなくて…」
「ん?」
男子なれしてないなんて高校になってそんなこと言ったら恥ずかしいよね…。
「私は、赤花はなかです!よろしくお願いします!」
「敬語じゃなくていいよ」
笑っている姿もかっこいいな。
「あ、あの!けん君は、今何歳??」
「俺?俺は、16歳の高1!はなかは?」
は、は、はなかかかか?!?!!?!同じ歳でびっくり!じゃなくて突然呼び捨てされたことにびっくりした!だって、お父さん以外の男の子とか男の人に呼び捨てされたの初めてだったから!
「わ、わ、私も16歳!」
「おー!同級だねー!イエーイ!」
「イ、エーイ」
「俺さ、暇すぎて部屋にいたら父さんに図書館でも行ってこいって言われてさぁー。明日もここにくる予定なんだ!学校に友達とかいるっちゃいるけど遊ぶ程度の仲じゃないしさー、仲いいのはリア充でっ(笑)悲しくなるよなぁー」
「えっ!?全く同じなんだけど!私はお母さんから言われたの!」
えっ、今普通に話せた…?男子が苦手なの克服した…?
「すごいな(笑)運命だな!なーんて」
ドキッ
運命… なっ、なわけないよ!こんなかっこいい人と運命なんてハハハ
私たちは、本なんて読まずに、いっぱい話した。前から知ってた関係のようなほど仲が良くなっていた。
「あっ、俺そろそろ帰らないと!ごめん!また明日会えるか?」
「うん!どーせ暇だし(笑)」
「だな(笑)じゃあ、午前中の10時に図書館でいいか?」
「うん!分かった!気をつけてね♪」
「おう!ありがとな!はなかも気をつけろよ」
「うん!またねっ」
本当はもっといたかったな~。でも、けん君にも用事があるよね!私もこの本借りて帰ろっと。早く、明日来ないかな♪♪