「あんら?お出かけ?」

にこにこ、と笑い俺の部屋の隣の部屋から出てきたのはこの民宿の主でもある高坂結子さん。

整った顔たちで島からは島の母親と言われるほどに知られている人でもあった。
そして取材にきた俺にも島の案内や晩御飯を作ってくれたり、頭が上がらないほどの恩人でもある。

「はい、気分転換にでも少し島を歩こうかと思いまして」

「そいはよかこつやねぇ。」