来た先は、保健室。

「あの、、先生?」

「はい、これ」

先生が私に差し出しているものは、お弁当袋
多分、先生のお弁当なんだと思うけど…

「食べな、ご飯食べないの身体に悪い」

「でも、先生のお弁当じゃ…」

「俺は、抜けてコンビニに買いに行けんの。早く行かないと食べる時間ないよ」

あ!ほんとだ!!
急がないと、千晃にも悪い!

「先生、ありがとうございます!明日洗って返します!」

「いや、今日の放課後にここ持ってきて」

「ん?わかりました!!失礼しました!」

私は保健室を飛び出して、教室にダッシュで戻る。

「ハァ…ハァ…」

「お、おかえり希美」

「た、ただいま…ハァ…」

すっかり息が上がってしまった。
千晃は、お弁当を食べずに待っててくれたみたいで、優しさを感じる。