高遠くんのキスはいつも甘い。


最初は触れるだけ。


ついばむように、そっと合わせるだけのキスをいくつもいくつも落としてくる。


それから


少し離れて、私の目を見る。


熱を帯びた瞳で。





その熱っぽく揺れる瞳が合図。





腰と後頭部を強く引き寄せられた瞬間、何も考えられなくなるような深い深いキス。


高遠くんの熱くて甘い舌に思考回路をショートさせられる。


甘すぎて苦しくて、息が上がる。



限界寸前で高遠くんの唇が離れて、ようやく口から空気を吸い込めた瞬間

今度は首筋に温かくて柔らかい感触が触れる。

ほっぺたに柔らかい髪の毛が触れる。


「ひぁ…っ」


初めての感触に、小さく声が出た。


反対側の首筋にも温かい感触を感じると、片手で器用にセーラー服のスカーフをスカーフ留めから抜かれる。

そのまま胸当てのホックを外されて、胸当ての隙間から覗いた肌にもキスを落とされる。


高遠くんのもう片方の手がセーラー服の裾から入ってきて、直接背中に触れた。



どうしよう…ドキドキしすぎて心臓が止まりそう。

怖いけど嫌じゃない。

でもやっぱり怖い。

私、このドキドキに耐えられるのかな。

本当に心臓壊れちゃうんじゃないかな。



セーラー服の脇ファスナーを開けられて、袖のボタンを外される。


(脱がされる…っ)




ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン



恥ずかしさが最高潮になった時、インターホンが3回鳴った。