洋平くんが離れていったら、途端に脚と手先が震え出す。
(うそでしょ…洋平くん)
せっかく仲良くなれたのに、ギクシャクしちゃうの嫌だよ。
でも絶対うまく喋れない…。
どうしよう、どうしよう。
「高遠くん…どうしよう」
高遠くんに助けを求めても言われる言葉は決まってる。
私の気持ちだって決まってる。
だけど、それを洋平くんに伝えるのが怖い。
傷つけちゃうかもしれない。
ううん、洋平くんは私よりずっと大人だから、笑って今まで通り接してくれるはず。
でも私が今まで通りに接することができないよ。
申し訳ないし気まずくなる。
絶対ギクシャクする。
私、どうしたらいいんだろう…。
洋平くんとは今まで通り仲良くしたいよ。
(でも、好きなのは…この先もずっと一緒にいたいのは高遠くんなんだ)
腹をくくって、気まずくても今まで通り接するしかない。