今度は千聖ちゃんが話しかけて来た。

「ところで、私にだけ何か話しがあるのでしょう?」
「うん。夢の話しの続きだけど」
「続きを聞かせて」

 私は例の夢の事について、杏奈や美代子の前では話さなかった事を打ち明けた。
 本当に不思議な夢だったから、私は今でも何とも言えない気分に浸っているのだ。

「本当はね! 私ィ、その女の人と会話していたんだよ! 本当だよ!」

 他のコたちの前で喋りたくて、ずっとガマンをしていたから私は興奮気味になっている。
 千聖ちゃんは何の動揺もせず、落ち着いた態度で私に質問した。

「その御方、どんな人なのですか? 名前は?」