この夜を境に、私の熱は段々と下がって行った。

 久しぶりに仲間がお見舞いに訪れた時には熱も下がり、私は目を覚ましていた。

「良かったー! 元気になってー!」

 一番喜んだのは杏奈だろう。
 意識不明状態だった私を、とても心配していたのだ。
 私を見るなり、杏奈は感激して抱き着いて来た。

「麗良も大変だったよねー」

 美代子が励ましの言葉を掛けてくれた。
 この時ほど、親友とは有り難い存在だと私は強く感じた。
 私を心配してくれて、わざわざ見舞いに来てくれたのだから。