…なーんて、冗談言っている場合じゃない。

 連中に泣かされた女のコの数は少なくないって言う話しだからねぇ。
 許すわけにはゆかない。
 私は立ち上がり、ウンとうなずいた。
 ヒロシと名乗る男は軽々しく私の腕を掴むなり、強引に抱き寄せて来た。
 タイミングを見計らった私。
 相手の足を引っ掛けて一気に背負い投げ!
 ヒロシは路面に背中を打って驚愕の表情を見せる。

「おい!?」

 私はクールな表情で言う。

「お前、私が女子高生だから、女のコだからと思ってナメないでよね?」

 超人的な運動能力を持つ私は格闘にも大いに自信を持っている。