「物置小屋の中?」
「私も怖かったしね。もし目が合ったら襲われるかもしれないと思って、安全の為に隠れていた。まあ怪物はどこに現れるのか分からないから、ここなら安全だよって言えないけど」

 美代子ちゃんが冗談めいた事を言う。

「ケンカが強い麗良ちゃんだったら、怪物なんか平気だと思っていたけど」
「いやあ、さすがに怪物はぁ!」と私は苦笑い。

 あの怪物を倒したのは私だよ。

 …こう言いたいけど、黙っておく。

「千聖ちゃん、今はどうしているのかな?
 さっきメール送ってみたけど、今は取り込み中で話すヒマもないと返事が来たんだけど」