私のスマホの着メロが鳴った。
 杏奈から電話である。

「今、どこにいるの?」
「え?」

 いったい、何の事か…

「え、じゃない! ずっと麗良ちゃんを探しているんだよ! どこにいるの?」
「あ、えーっと!」

 ヤバ!

 困ったな!

 今、学校近くの凸凹公園にいるって言う事なんか言えないし、どうしよう?  校内にいるよと、適当な言葉を並べて答える。

「早く教室に戻って! 緊急のホームルームが始まるよ!」
「分かった分かった! すぐ戻る!」

 私はすぐさま、駆け足で学校へと戻って行った。
 緊急のホームルーム。
 そうなのだ。