私の通う高校ーー・・・私立秋ヶ丘学園から徒歩2分の高層マンションに私は足を踏み入れていた。


今日から夢の一人暮らし・・・ではなく地獄の一人暮らし。
風呂も洗濯もご飯も掃除までも全てを自分一人でしなければいけない。


兎にも角にも面倒くさいという事だ。



パスワードロックの部屋に入ると中は綺麗だがダンボールだらけ。

特に「アニメ・ゲーム・漫画」と丁寧にマジックペンで書かれたダンボールは少なくとも十はある。



「うっわ・・・。やっぱ面倒くさ・・・」


そう独り言を呟くと鞄からスマホを取り出し全力疾走で寝室まで行った。


その時だった。






「ピーンポーン」


聞き慣れたインターホンの音。

それは誰かが来たという合図だった。


寝室から玄関まで行き、ドアを開ける。





「まだ片付け終わってないの?」

「げっ・・・」


目の前には見慣れた幼馴染が顔を険しくして立っている。

ていうか、なんでここに逢坂(おおさか)がいるんだよ…。