しかし身体は正直なもので意識的に視線を外しても物凄い引力に引っ張られているかのようにおっぱいプリンに視線が向いてしまう。
 
そんな誘惑と熾烈な闘いを繰り広げているとは露知らず、おっぱいスライムは尚も攻撃を繰り広げて来る。
 
「ねえ、聞いてる?ねえってば」
 
僕の身体を揺さぶることで自身の身体も揺れ、おっぱいスライムは大きく暴れだす。

いや、待て。このスライムはただのスライムじゃない。このスライムは攻略することで豊富な経験値を稼ぐことができるメタル系要素の入ったスライムだ。このスライムひとつで全ての体位、プレイが楽しめるだろう。
 
いつまでもこの話を一人で永遠に語りつくしたいがそういうわけにもいかないので対人モードに切り替え、柚希の話掛けに答える。
 
「あっ、ごめん。ぼーっとしてた。ほんとだよ。それに人も少ないからそもそも外であんまり若い人見ないよ」
 
「ふーん。そんなんだ。こっちじゃ考えられないな~」
 
そう言って前屈みをやめて柚希は椅子に座り直す。
 
「まあ、都会育ちのお嬢さんにはわからないだろうね」
 
「ねえ、バカにしてる?」
 
柚希は顔を傾け、頭の上に?マークが浮いていそうな顔で尋ねて来る。
 
やめてっ。そんな可愛い顔でそんなことしないで。ドキドキで胸がはちきれちゃうから。早くその可愛いしぐさをやめないとちゅーするぞ。
 
「してないよ。人間ってさ。目に見えるものが全てだと思っちゃうんだ。例え目に見えるものがまやかしだとしても目に見えない真実はわからないんだ。いや、わかろうとしないと言った方が正しいかな。人は見たいようにしか見ないし信じたいようにしか信じない」