海人は、覚悟を決めていた。


ひまわりに真実を伝えることは、僕達の未来を否定することだったから・・・




「花火が始まる前に、ひまわりにちゃんと話しておきたいんだ。

僕の今を・・・」



「今?」


ひまわりは何も分からないという顔をして僕に聞いてきた。


「僕は・・・

僕は、そろそろ、この世界から消えてしまうかもしれない・・・」



「え? 
この世界って? 
今のこと?」


ひまわりは矢継ぎ早に聞いてきた。


「うん、僕もしばらくは信じてなかった・・・

でも、最近見る夢が、僕に教えてくれるんだ・・・
母も、妹達も出てくるよ。
早くここへ戻っておいでって・・・」