「海人さんだって、すごく、素敵」


ひまわりはそう言うと海人の手を取り、手を繋いで歩き出した。

そして、二人は祭り会場になっている海水浴場に隣接する公園まで、歩いて行くことにした。

ひまわりはとても楽しそうで、はしゃぎながらずっと一人で喋っていた。
海沿いの道は祭りに向かう車で渋滞していたので、二人は丘の方の道を歩くことにした。
その抜け道は木々に囲まれて一方通行のため、車もほとんど通っていない。

ひまわりは、木々の木漏れ日を浴びて鼻歌を歌っている。

海人はひまわりの全てを頭に焼き付けておこうと思った。
そして、このひとときを永遠のものにしたいと強く願った。


どうすれば、このままずっと、彼女の側に居れるのだろうか・・・