僕は、もう先は長くないと、不思議と自覚していた。

この激しい頭痛は、きっと、あの時の痛みなのだろう・・・



ひまわりは海人の身を案じながら、家に帰って行った。

海人はひまわりに何を話していいか、何を話すべきか全く見当もつかなかった。
海人が、今、感じているこの胸騒ぎは、きっとひまわりの心を一撃で傷つけてしまうだろう。


海人は横になりながら、悔しくて、悲しくて声を殺して泣いた。


その日の夜に、海人は藁にもすがる思いでサチに相談した。

僕は太平洋戦争時下の硫黄島で戦っている時にこの時代へやって来たことや、どのように時間を超えたのかあっという間の出来事で何も覚えていないこと、そして、ひまわりはその時にその場所にいて、今の僕達は愛し合っていることを伝えた。