「あ、ごめん・・・
今日は、体調が悪いんだ・・・」
海人は持っていたコップをひまわりに渡し、タオルケットを顔までかぶると眠るふりをした。
今日の海人はまるで別人のようだった。
海人の身に何が起きたのか・・・
海人の姿は明らかに何かに怯えている。
ひまわりは持ってきたお弁当をちゃぶ台の上に置いた。
「海人さん、具合がよくなったら、食べてね」
ひまわりが静かにそう言うと、海人は急に起き上がった。
「本当にごめん・・・
明日には、必ず元気になるから・・・
今日は、本当にごめん・・・」
海人に何があったのだろう・・・
ひまわりは底知れぬ不安を感じながら、笑顔で「分かった」と言って部屋を出た。