スーパーで買う時も私は、無意識に周りを気にしていた。
まさかと思うが課長と遭遇したら怖い。
ビクビクしながらキョロキョロしていたら

それに気づいてかお姉さんが私の背後に立って
背中をポンポンと叩いてくれた。
「大丈夫よ。ここには、
怖いものや人は居ないわ。
私が背中越しで支えているから落ち着いて
買い物をしましょう」

「……はい。」
不思議とお姉さんにそう言われると落ち着いて
買い物が出来た。

無事に買い物が終わると自宅アパートに帰る。
「あの……本当に狭い上に汚くてすみません。
すぐにお昼ご飯を作りますから」
慌ててキッチンに行く。

こんなことなら、きちんと掃除をしておくべきだった。
体調が悪くてまともにサボっていたからな。
恥ずかしく思っていたらお姉さんは、

「あら、お気遣いなく。大丈夫よ?
綺麗なものだわ。
私の部屋に比べたら……全然」
フフッと笑う。

いや、だから
どんだけ散らかっているのだろうか?

取り合えず簡単な冷やし中華を作り
一緒に昼食をすることに。
食べながら私は、パニック障害になったことを
お姉さんに告げた。

隠していてもすでに何か病気を持っていると
分かっているだろうけど……

「そう。パニック障害を持っているの」

「はい。今日そう診断されました。
自分でもまさかと思っていたので……驚いちゃって」
今でも信じられないぐらいだ。