それからアタシの過去を話していた。
徹に親から暴力を振るわれ保護所に行ったこと。
保護所を出て、お母さんの実家に行ったけど、厄介払いされたこと。
バィト先の店長からセクハラをされて犯されそうになったこと。
他にもあったけど、言葉が詰まって涙が止まらなくて…。
『…シォリ。俺はお前の家の事はよく知らないし、助ける事もできない。
でも俺がお前にできる事は、話し聞いたり、肩貸してやったりはできるから。』
そう言って徹はアタシを抱きしめてくれた。
アタシはただ声をだしながら泣いた。
誰も聞いてくれなかった過去。
同情をされる毎日。
そんな環境に居て、アタシの心を枯れていた。
でも今こうして水をかけてくれた人が居た。
それが…【徹】でした。