人が立っていた。男の人。背が高い。でも歳は私と同じくらい? もし同い年だとしても、オーラが私より大人っぽい。不思議な感じ。 見下ろしているような感じでじっと私のことを見つめている。 「あの、何ですか?」 私は不審に思い、草を払いながら顔をしかめる。 「あ、ごめん」 やっと我に戻ったのか髪をかきながらあやまっている。 そして少し申し訳なさそうに口を開ける。