「哲平、聞こえてる?」
『聞こえてるで、お嬢。呆気ない終わり方やったな』
「そうだね。でも……まぁ、いいや。楽しくなかったし」
瞬時に返ってきた哲平の応答に、ふっと微笑みながら答える。
本来哲平が監視していただろうモニターは先ほどの様子からするに壊れてしまったんだろうし、恐らく今もなお哲平のそばにはガーディアンのみんながいるはずだ。
そんな中でも、常に変わらない調子で返してくるあたり、哲平もなかなかの大物と言わずにおれない。
だってきっと────。
「そっちの進捗はどうなの?」
『心配せずともこっちも無事終わったところや。……とりあえずスター狩りの裏で働いていたヤツらは全滅確定。ギオンのふたりが思ったより活躍してくれたんで、だいぶスムーズにいったな』
そっか……良かった。
そう、じつはあたしは独自にハンチングの傘下で裏取引をしている生徒たちの情報を掴んでいた。
ハンチングはたしかにスター狩りとしてあちこちからスターを巻き上げてはいたけれど、それにしてはどうにも腑に落ちない点があって。
気になって葛鬼のクラッカー行為を逆探知してみたら、案の定、裏で手を引くやつらの存在を見つけたのだ。