二年生以上の生徒がガーディアンという学園のトップ的存在の出現とチーム性の追加に納得がいかないのもわかる。


しかし、どんなに理解できない突発的なルール変更でも柔軟に対応するのがここで求められている〝天才〟の形で、生き残るための術なのだ。


そういう意味でいえば、やはり葛鬼神楽という男はこの有栖川でも上位に組み込む天才のひとりなのかもしれない。


ガーディアンメンバーが今年の一年生から選ばれていなければ、きっと選ばれていた人間……。


でも、それでもあたしはガーディアンのみんなが大切だと思う。


出逢いは、巡り合わせは偶然かもしれない。


それでもなにか意味があるんじゃないかと……そんな気がしてならないから。


櫻井さんが言っていたように『偶然なんてない』のだと、あたしたちが出逢ったのは『運命』に近い必然なのだと──そう思いたい自分がいるんだ。