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凄まじい破壊音の後、プツッと聞こえなくなった声。
あたしだけでなく葛鬼まで呆気に取られたように固まった。
それから数瞬後ハッと我に返ったあたしたちは、思い出したように互いを睨み合う。
「……フツーに、呆れますよネェ? この有栖川でお仲間ゴッコなんて、舐めてますよネェ?」
「まぁ……ね」
たしかにあたしが葛鬼の立場でも、それは思っちゃうかも。
なんて、そんなことを考えながら、あたしは肩を竦めた。
今年のチーム性が追加されるまで、この有栖川学園という場所はただの戦場でしかなかったのだ。
自分以外は否が応でも全員敵。
信じられるものなんてない。
人も、物も、なにもかも。
顔を合わせれば、視線が絡めば──次の瞬間にはスターの奪い合いがはじまる。
生き残るためには手段を選ばない人間だって少なくない。
数え切れないくらいの人間が卒業を迎えられずに退学していって、本当にひと握りの勝ち残った人間だけがその先へ進んでいく。
そんな学園だからこそ実力至上主義が働くのは当たり前だし、葛鬼のような人間が出てくるのも当然といえば当然なんだろう。