「たしかにそうだよ。あたしはすぐに壊れる。脆くて弱い劣化製品。そんなの自覚してるに決まってるじゃない」


「ほほぅ? そんな劣化製品がなんでガーディアンなんて天下に居座っているのでしょうねぇ? 迷惑な話だと思いませんカァ?」


「そうね。あんたみたいなのからしたら、あたしなんて邪魔者でしかないかもしれない。でも、あたしにだってプライドがあるの。アンタみたいなのには到底、わからないでしょうけどね」



まぁ、わかってほしいとも思わないし。


あたしの過去を何もかも知った気でいる……いや、自分の能力を過信しすぎている葛鬼はその落とし穴にさえ気づいていない。


有栖川学園は、そんなに甘い場所じゃないんだ。


ガーディアンの身で言うのもなんだけど、ここでは日々戦闘が繰り返され、毎日誰かしらが退学となっている。


生き残るのは容易じゃない。


まして、ガーディアンになるのは、もっと難しい。


もちろん、あたしたちはたまたま初代ガーディアンに選ばれただけ。


でも……天才の中の天才であることに違いはない。


───侮ってもらっちゃ困るんだよ。