「……まさか、とは思ったけど、ホントに来たんだ」


「そりゃあな。言ったやろ、あんたのことが気に入ったって」



噴水を囲むレンガ椅子に寝っ転がっていた哲平に、私は呆れはんぶん笑いかけた。


相変わらずな様子ではあるけれど、来てくれたことには感謝しなくちゃいけない。


私がガーディアン以外の人で頼れると判断した唯一の人……。


もちろんすべてを信じきっているわけではないけれど、私の計画には一般生徒の存在が必要だったから協力を要請したんだ。



「で、本当にやるんだな?」



スクッと起き上がり真剣な眼差しでこちらを見つめてくる瞳に、私は一瞬の躊躇もせず頷いてみせる。



「成功しても失敗してもガーディアンのみんなは守る。なにがあっても……」


「んま、俺としてもメリットの方が多いから協力させてもらうわけやけど……らしくない顔してんなぁ、お嬢」


「え?」



らしくない、顔──?