「あなたにとってガーディアンとはなんですか」


「…………」


「ガーディアンのメンバーはどんな存在なんですか」



──あなたにはまだ答えが見えていないのですね。


櫻井さんは静かにそう言うと、私と日向の目の前までやってきて目線を合わせるように地面に膝をつく。


綺麗にシワの伸ばされた燕尾服が汚れてしまわないかと一瞬不安に思ったけれど、櫻井さんはとくに気にした様子もなく、さきほどとは違った啓すような目を向けてきた。



「あなたがガーディアンになったのは必然です。リーダーになったことも、このメンバーになったことも、制度が変わったことも、なにもかも必然で偶然なんてものはひとつもありません」


「必然……?」


「だからこそ、あなたにはあなたにしか出来ないことがある。でもそれを今は見誤ってしまっているようだ」



私が見えていないもの……見誤ってしまっているもの……。