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あれから二日後。
早朝4時、まだ誰も起きていないシンとしたマスター寮の前であたしはじっと建物を見上げていた。
「初めてここに来た時、くまさんが案内してくれたんだよね……」
そんなに昔のことでもないはずなのに、なんだかとても懐かしく思えた。
みんなと出逢って、日々を分かちあって、毎日なにかと騒がしく過ごしていたけれど、案外そんな生活は嫌じゃなかった。
ううん、むしろすごく楽しかった。
コアラみたいにくっついてる日向がいて、俺様な暴君だけど優しいところもある恭弥をはじめとした個性豊かなガーディアンズメンバーがいて。
顔をあげれば、誰かがいてくれる。
ホントに幸せだよね。
とっても幸せなことなんだよね。
──……でも。
「あたしには、やっぱり似合わない」
びゅっ、とひときわ強い風が走り抜けた。
ガーディアンだけが着ることを許される制服がばたばたと波打つ。