恭也side





カノカが眠ったあと、俺と他のメンバーはそれぞれまとめた資料を持ち寄って、これからの計画を立てた。


立てたといっても、そこら辺は全て雪に任せときゃどうにかなる。


俺も柚たちも話半分、意識はほぼカノカのことに向いていた。



「ねー、ユキちゃん?」


「なんだ?」



柚の呼びかけに、資料を作っていた雪が顔を上げる。


俺はそれを横目で見ながら、手前にあったティーカップを手に取り、口をつけた。



「カノちゃんの裸、見たの?」


「ぶっ!!」



紅茶を思い切りふきだしてむせ返り、俺はぎょっと目を見開いた。



「ゲホッ……おま、今なんっ……!」



突然なに言い出しやがんだ、こいつは!


は、ははははは、はだかだぁ!?



「なんで恭ちゃんが慌ててんの?」


「べっ、別に、慌ててなんかねぇ!」


「わかったから落ち着け恭也。ったく、柚もくだらないこと訊くんじゃない」



く、くだらないこと……なのか? これは?


冷静に雪に諭され、俺は狼狽えながら口元を拭く。


柚は不服そうにお得意のジト目で雪を一瞥した。