あたしたちはみんなそう。


人の黒い部分に早いうちから触れてしまうからこそ、普通の子供ではいられない。


よって自分でも気づかないまま、外見に伴わず内面だけが成長してしまう。


だから、かもしれない。


それをうまく隠せているガーディアンのメンバーは、正直はじめて出逢った時から、同類だと感じていた。


でも、なんだろうな、この違和感は。


ユキちゃんはどうしてそんなに自然体で、全てを受け止めてくれるような包容力を持っていられるんだろう。


お母さん、と思うのも、きっとそういうナチュラル過ぎる違和感のせいだ。



「姫ちゃん?」


「……ううん」



尋ねたくても、どうしても尋ねられなくてあたしはふるふると首を振る。


その時、エレベーターの到着を知らせる鈴の音が鳴った。


ほぼ同時に柚くんの「氷枕出来たー!」という歓声も聞こえてきて。


あ……また騒がしくなるな。


そう思ったがいなか、


ユキちゃんに頼まれた黒いバックを持った恭也と、満足気な笑みを浮かべる柚くん、そしてスポーツドリンクを言われた通り温めた律くんがベットサイドへと押し寄せた。